「どうして、あんな言い方をするのだろう」
「そこまで責める必要があったのだろうか」
そう思い返しては、言葉の理由が分からず苦しくなることはありませんか。
相手の言動を理解しようとしても、
理屈が通らず、説明がつかないまま心だけが疲れていく。
モラハラの言動は、気分や偶然ではなく、ある心理構造の上に成り立っていることが多い のです。
モラハラは「感情」ではなく「構造」で起きています
モラハラ加害者の言動は、一見すると感情的・衝動的に見えます。 しかし実際には、次のような心理が重なり合って生じることが少なくありません。
- 支配欲
- 強い劣等感
- 被害者意識
- 「自分は正しい」という思考
これらは単独ではなく、絡み合いながら関係性の中で表出していきます。
① 支配欲|不安を抑えるためのコントロール
モラハラの根底には、「相手を支配したい」というよりも、 「相手が思い通りにならない不安に耐えられない」 という感覚が隠れていることがあります。
・意見を否定する
・行動を制限する
・判断を奪う
これらは優位に立つためというより、 「自分が不安にならない状態」を維持するための行動なのです。
② 劣等感|自分の弱さを直視できない
強く見える人ほど、内側に強い劣等感を抱えている場合があります。
自信のなさ、無力感、比較意識。
それらを自分で処理できないとき、
人は他者を下げることで心のバランスを取ろうとします。
相手を否定することでしか、自分を保てない状態とも言えるでしょう。
③ 被害者意識|「自分のほうが傷ついている」
モラハラ加害者には、強い被害者意識が見られることがあります。
・自分は理解されていない
・自分ばかり我慢している
・相手が悪いから仕方ない
この認識があるため、攻撃している自覚がなく、 むしろ「責められているのは自分だ」と感じていることも少なくありません。
④ 「自分は正しい」という思考
もっとも特徴的なのが、 自分の考えを疑わない姿勢です。
間違いを認めることは、価値の崩壊につながる。
その恐れから、相手の感情や事実をねじ曲げてでも
「自分は正しい」状態を保とうとします。
その結果、話し合いが成立せず、 言葉だけが一方的に投げ続けられる関係になっていきます。
理解は「許すこと」ではありません
ここまで読んで、相手の背景が少し見えてきたかもしれません。
ですが、心理構造を理解することは、 相手の行為を受け入れることでも、我慢することでもありません。
「なぜ起きているのか」を知ることは、あなたが自分を責める必要がないと知るため です。
まとめ
相手の言動には、理由があります。
けれどその理由は、あなたの価値を決めるものではありません。
理解することは、我慢することではなく、
自分を守るための距離をつくる第一歩です。
次回は、モラハラに多く見られる
「言葉」と「態度」の特徴を整理していきます。
※本記事は医療的診断を目的とするものではありません。危険を感じる場合は、専門機関や公的支援窓口の利用も検討してください。